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【感想】syrup16gの新作『darc』をレビュー!

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(※2016/12/17 内容更新。)

どうも。3度の飯より音楽ブロガーやすぴろです。

突然ですが、僕はsyrup16gの大大大ファンです。それはもう本当に大好きなバンドで、携帯のアドレスに「16g」を入れたりしていました。ありがちな話ですよね。いまでもTwitterのアカウント名に「16g」が入ってる人はたくさんいますからね。それだけ愛されているバンドというわけですね。

さて、今回はそんな彼らの新作『darc』をレビューしたいと思います。

「はじめて聞いたときの率直な感想」と「聞き込んだ感想」が大きく異なるアルバムとなったので、両方の感想を書きたいと思います。

「はじめて聞いたときの率直な感想」はかなり辛口になる予定なので、ご注意ください。

それでは、どうぞ。

はじめて聞いたときの率直な感想

「所詮ファンディスクに過ぎないな」というのが、はじめて聞いたときの率直な感想です。

僕は昔からのsyrup16gの大ファンなので、このアルバムを買って損をしたとは思いませんでした。

が、これからsyrup16gを聞いてみたい人にこのアルバムを勧めることはないだろうな。とも思いました。はじめて聞くなら、絶対に解散前のアルバム(『Copy』『coup d'Etat』『HELL-SEE』など)を聞いた方がいいだろう、と。

はっきり言って、syrup16g、ひいては五十嵐隆の「人間性」に強く惹かれている人じゃない限りは、あまり聞く価値がないアルバムなのではないかと思いました。

 

ダメだと思ったところ 

はじめに聞いたときの素直な感想は、「洋楽かな?」でした。

音づくり云々の話ではなく、歌詞がほとんど聞き取れず、日本語を歌っているように聞こえなかったのです。知らない言語の音楽を聞いているようで、なんだか心にスッと入ってこなかった。

原因は、歌詞の弱さとボーカルテイクの悪さにあるだと思います。

そして、個人的にこれはかなりのマイナスポイントでした。やっぱり、なんだかんだでsyrup16gの大きな魅力の1つは歌と歌詞だと思うからです。

解散前のsyrup16gは、日常的な言葉で、日常的な痛みを歌っていました。

「安心したらさよなら」とか「心なんて一生不安さ」とか、思わず歌詞をそのままツイートしたくなっちゃうような、飾らないダメ人間な歌詞が魅力だった。それがダメ人間の心にスッと浸透して、離さなかった。

でも、今作はその「魔力」が弱いと思います。

例えば、「10階の窓から樹海の中に」という歌詞なんて、言葉遊びに逃げた苦し紛れの歌詞にしか聞こえませんでした。「樹海」とか言っておけば、syrup16gらしいだろう?と。

全体的に言葉遊びや英詩に逃げすぎで、心に響くものがあまりありませんでした。メロディーに合う、退廃的だけど核心をついた日本語を探すセンスが全く感じられません。それが武器だったはずなのに。

五十嵐はインタビューで、「正直に言うと、伝えたいことはもうない」というようなことを言っていましたが、本当にそうなんだろうなと思ってしまいました。

 

聞き込んだ感想

さて、ここからは聞き込んだ感想です。ここまでは酷評してきたわけですが、聞き込んだ感想は「あれ?けっこう良くないか?」です。

このアルバムには、演奏がかっこいい曲はほとんど収録されていません。「ロックバンド」という観点からみれば、非常に退屈なアルバムだと思います。おそらく、ロックで「暴れたい」ような少年たちには響かないアルバムでしょう。

でも、はじめて聞いたときから、メロディーはすごく良いなぁと思っていました。本作は、ミドルテンポでメロディーが綺麗な曲が多い。

そういう点では、ほかのアルバムで1番近いと思ったアルバムは『Syrup16g』です。『Syrup16g』は全体的にバンド感が少なめで、演奏がかっこいい曲は少ないですが、「歌もの」としては非常に良くできたアルバムだったと思っています。

このアルバムも同じで、「I'll be there」「Find the answer」「Missing」「Murder you know」などのメロディーはすごく良いと思いました。

おそらく、「天才」や「空をなくす」のような曲を求めている人には微妙なアルバムだと思います。が、五十嵐の書く美しいメロディーが好きな人には、聞く価値が十分にあるアルバムだと思います。

「弱い」と思っていた歌詞も、歌詞カードを見ながら聞くと、「おっ!」と思う面白いものがたくさんありました。ボーカルテイクが悪く、歌詞が聞き取れないのが歌詞の弱さに繋がっていたようです。

「Murder you know」の「観たいシーン集めた映画のような物語なき毎日を続けゆくなんて困難だ」という歌詞なんて、まさしく五十嵐が書いた歌詞っていう感じがします。そして、このいかにもメロディーに乗せにくそうな歌詞を、違和感なくメロディーに乗せてしまうセンスはやっぱりすごい思いました。

フェイバリットソングを挙げると、この「Murder you know」ですね

 

 

まとめ

総評すると、「ロックバンドとして見ると過激さや新しいアプローチが少なく退屈なアルバムだが、五十嵐のメロディーセンスは健在で、歌ものとしては良いアルバム」ってところでしょうか。即効性があるアルバムでは決してありませんが、じわじわと心に浸透していくようなアルバムです。

ただ、メロディーや歌詞が良い分、ボーカルテイクが悪いのは非常に残念です。歌詞カードと睨めっこするまで、ほとんど歌詞を正しく聞き取れていませんでした。

ボーカルテイクについては、「1番気持ちが乗っていたものを選ぶ」という意図の下、仮歌段階のものを多く採用したみたいですが、もっとこだわって欲しかったというのが正直なところです。

 

正直、過去の名作たちに比べると見劣りすると思います。が、聞く価値は十分にあるアルバムだと思います。何度も言いますが、メロディーはほんと良いと思います。

 

そんなところで、終わりにしましょう!

おわり。

 

<収録曲>

1. Cassis soda & Honeymoon

2. Deathparade

3. I’ll be there

4. Father’s Day

5. Find the answer

6. Missing

7. Murder you know

8. Rookie Yankee

 

☆ライブレポも書きました!

 

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